正社員

不気味な絵画の話

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渋谷。明日の神話でしたっけ?
井の頭線とJRなんかを結ぶ連絡通路。
こんな巨大な絵があっても、渋谷駅にはハチ公やモアイ像なんかの方が集合場所の目安には選ばれる。
この絵の前で立ち止まる多くの人は外国人。でもみんな絵に背を向ける。
よくもわからない、世界の終末を思わせるような絵よりも、その反対側のガラス張り。交差点を群れなす、異常なくらいの数の人々の方が外国人の注意を集めるらしい。
そんなわけで辺りを見渡すと、絵に魅入っていたのはボクだけだった。
目的地までの途中の退屈な電車の中、「アルケミスト」で有名なブラジル人作家、パウロ・コエーリョの「ベロニカは死ぬことにした」を熟読していた。
精神病院での特異なストーリーで、ボク自身とても疲れてしまっていた。
愛も娯楽も価値を感じなくなってしまって、そんな状態だったからこそ、その不気味な絵画に意味を見いだそうとしてしまったのかもしれない。