雑文

将来が怖くてたまらくなった瞬間

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誰にでもあるとは思うんですが。

2年前、まだ新卒で入った会社に勤めていたとき。本部で研修があり、自分のとこ以外の関東のいろんな支店の方々と話す機会がありました。

年齢としては20代後半から40代くらいの方々まで様々。中途で入ってきた人が大半で、30代以上で入社するとなかなか正社員にはなれず、契約社員の方が大半でした。

その中でもひときわ仲良くなったのが森さんでした。東京の東の方の支店で、中途で入って契約社員の方でした。見た目で言えば、痩せててどこにでもいそうなちょっと暗めのおじさん。でも笑顔が良く、優しい方でした。

研修の最後、なぜか夢の発表という時間がありまして。本部のお偉いさんも含めた30人くらいの前での発表です。夢なんかカケラもないボクは適当なこと言ってその場を凌ぎました。今では何いったのかすら覚えてません。 

それでも森さんの言っていたことだけは今でも頭にこびりついています。

数年前に結婚して、小さいお子さんがいること。

40代手前で入社したため、正社員には今後どう頑張ってもなれないだろうこと。

家族を養っていくためにも、電気関係の資格でもとって他業界で独立したいということ。

もしくはアパート経営など他の道を探してみたいとのこと。

要は会社に頼らず生活する手段を模索している様子でした。

夢というより、現実そのもの。

表情も終始悲しげで、それでも生きていくための森さんなりの表明だったのでしょう。

本部の人がいるにも関わらず、退社を意図する趣旨を話していたことも印象的でした。

森さんがどんな20代、30代を過ごして、どんな経歴だったのかまでは聞けませんでしたが、若さを過ぎた後の転職の厳しさ。

一生独り身でいるならともかく、家族を持つのは厳しい業界です。

若いから、なんとなくでフリーターを選んだり、夢のためと経歴を育てない人は少なくはないと思います。ボク自身もそれまでは、なんとかなる、と思ってました。

しかし、この会社や同業界で身につくスキルは、自分が困ったときに助けてくれないのだ、と確信したのがこのとき。 

それから、自分の直属の上司が10年間給料が変わってないこと、全体として売上が年々下がり続けていることなどを耳にし、ボク自身も退職の意思を固めていきました。 

あの研修から1年がたちました。森さんはどうしているんでしょう。もっといい仕事を見つけられてたらいいなと切実に思います。

森さんからもらった恐怖が、今のボクを形作っている要因の一つとなっています。