雑文

《思い出》失恋と鳥取の教習所で会った背の高い男の話

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ちょっと夜中眠れないので、大学2年のときの大きな思い出を書きたいと思います。

学生時代いろんなことを夢見て、その分多くの挫折をしてきました。大学2年のときに大きな失恋したときなんかは、彼女との計画がおじゃんになった夏休み、毎日川沿いを走った。彼女への怒りと、彼女はもういないんだという絶望感から逃げたかった。汗かいて、必至こいてマラソンしていれば何か変わる気がした。 

でも何も変わらなかった。

それから残りの夏休みは1番安かった鳥取の免許合宿へ行った。そこでも教習が終わると、夜の米子の街を走り抜けた。東京ほどの明かりはなく、墓地もあったりして怖かった。それでも汗をかいて夜の風をきるのは何にも増して気持ちがいい。

免許合宿で友達ができるなんていうけれど、その教習所に来ていたのはちょっとぐれた連中ばかりで、怖くて声なんてかけられなかった。

孤独だった。 

それを紛らわすがごとく、ホテルに戻ると、MacBookを開いて、水曜どうでしょうでおやじ達の愉快な珍道中の動画に夢中になった。そんなある日。教習所の喫煙所で、背の高い男に声を掛けられた。何を話したかは忘れてしまったけれど、その日から教習終わりまで話し相手ができた。

さらにはその彼経由で、自称大阪でヒモをしている、入れ墨だらけで、全身D&Gで固めたアニキや、都内でデザイナーをしている人、とにかく胸がでかい陽気な姉ちゃんとも友達になった。失恋で孤独な心はいつしか吹っ飛んでいた。

そして教習最後の日。テストで街中のガードレールにかすりそうになった。隣に座っていた教官の「残念だねぇ。」の他人事のような一言で、試験に落ちたことがわかった。その日落ちたのはボクだけだった。

背の高い男はもう最後の日には1番の友人になっていたので、ボクが落ちたことを知ると「俺もあと1日残れるかもしれない」となんとかスケジュールを合わせようとしてくれていた。同じ学生でありながら、月30万も稼いでいた彼は忙しく、結局残ることはできなかった。

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その後二人して、教習所のすぐ外の海沿いを歩いた。名古屋の大学にいること、看護師の彼女がいること、でも結婚する気はさらさらないこと、さらには驚くことにボクですら聞いたことのあるモデルの大会で2位になったことがあることを聞いた。そうして見ると、なるほど、日常で見かけないほどイケメンだった。

日本海を前にして2人でバイク免許を取るときはまた一緒に教習受けようと誓った。それだけで、失意の底にあったボクは大きく励まされた。 その日、調理師免許を持ち、舌に自信があるという彼に飯へ連れて行ってもらった。日本海でとれた海産物はどれも旨くて、とりわけハモの天ぷらの旨さには感動した。今でもあの日は忘れられない。

教習所で胸のでかい陽気なねえちゃんと、その背の高い友人を見送った。また1人になった。

翌日、再試験を受けると今度はあっさりと合格した。もちろんすぐに一足先に帰った友人に連絡をした。文章からもわかるくらい喜んでくれていて、それが何より嬉しかった。 

失恋から始まった21歳の夏の終わり。清々しい顔で東京への新幹線に乗った。 

これももう4年も前の2011年の話。背の高い友人ですが、今年結婚しました。あんなにきっぱりと結婚しないなんて言っていたのに、人間わからないものですね。いつか2人でバイクにまたがって海沿いをツーリングしたいところです。